生涯美術論(Ⅱ)
高岡第一高等学校
松尾 豊
The Theory of Art Education on Lifelong Learning(Ⅱ)
『大学美術教育学会』第36号、2004年
Ⅰ:はじめに(研究・実践の目的)
本学会で「生涯美術」用語を公表してから12年になる1)。又、上越教育大学で「生涯美術研究」と題して研究発表を行ったのは、1997(平成9)年のことであり、その後の実践も踏まえた「生涯美術論事始」2)を著したのは、2001(H13)年のことである。そこでは、その構想の具体化のため高岡第一高校生の意識調査結果の報告及び生涯美術論構築への切り口や研究と実践からの教訓の提示を試みた。期せずして、この間旧文部省(現文部科学省)は、平成11(1999)年発表の新学習指導要領では、生涯的芸術への愛好心の育成を表明していた3)。
本稿では、前著拙稿「生涯美術論事始」では示し得なかった部分の捕捉・追加を主目的とし、「生涯美術論(Ⅱ)」とした。具体的な目的の第一は、授業実践上の経過と社会的背景の補足。第二には、これまで未執筆だった具体的実践例の追加報告。そして第三に、高校生レベルの生涯美術論構築のための仮想的な課題と展望の提案を目的とした。
Ⅰ:はじめに(研究・実践の目的)
Ⅱ:研究及び授業実践上の経過と社会的背景
Ⅲ:具体的授業実践例
Ⅳ:校外学習に関する意識調査内容と分析
Ⅴ:課題と展望
Ⅵ:おわりに
Ⅶ:注及び引用文献